で連絡する普通の賃貸契約との違いをわかりやすく解説**
賃貸物件を探していると、ときどき目にする「定期借家契約」という言葉。
聞き慣れないために敬遠してしまう人も少なくありませんが、実は特徴を正しく理解すれば“メリット”もある契約形態です。
この記事では、普通の賃貸契約との違いから、メリット・デメリット、注意点までわかりやすく解説します。
■ 定期借家契約とは？
契約期間が終わると、必ず契約が終了するタイプの賃貸契約です。
契約満了後は、原則として更新されません。
通常の賃貸で一般的なのは「普通借家契約」。これは更新が前提で、よほどの理由がなければ貸主側から“出ていってください”とは言えません。
一方で定期借家契約は、
- 「◯年で契約終了します」
- 「更新はありません」
という前提で結ばれます。
■普通借家契約とのちがい
| 普通借家契約 | 定期借家契約 | |
|---|---|---|
| 更新 | あり（通常2年ごと） | なし（必ず期間満了で終了） |
| 更新料 | 発生することが多い | そもそも更新がない |
| 契約終了時 | 借主は住み続けられるのが基本 | 立ち退きになるのが前提 |
| 家賃 | 相場通りのことが多い | 安めに設定されるケースあり |
貸主にとっては「いつまでも住まれる」リスクがないため、
家賃が抑えめだったり、好条件の物件が出てきやすい傾向があります。
■■ 借りる側のメリット
1. 家賃が割安なことが多い
更新の心配がない分、貸主側のリスクが小さいため、家賃を安めに設定している物件も多いです。
2. ハイグレード物件に手が届く場合も
定期借家として出される理由は「相続対策」「数年後に自宅として使うため」など様々。
そのため、通常は賃貸に出ないようなハイクラス物件が見つかることもあります。
3. 短期利用したい人にはちょうどいい
・単身赴任
・転勤の予定
・数年間だけ住みたい
こういった事情がある人には、逆にメリットになります。
■ 借りる側のデメリット・注意点
1. 期間満了で必ず退去
もっとも大きなデメリット。
更新がないため、何年住んでも「ここまで」と決められた時期に必ず退去しないといけません。
2. 中途解約ができないことがある
普通借家であれば「やむを得ない事情」があれば途中解約できますが、
定期借家は原則途中解約不可です。
ただし次の場合は例外的に解約できることがあります。
- 床面積200㎡未満の住居
- 転勤・療養・その他やむを得ない理由
（契約書に記載がある場合のみ）
3. 契約内容の説明書面が必要
貸主は「更新がない」などの重要事項をきちんと説明する義務があります。
説明が不十分な場合、契約そのものが無効になることも。
■ 定期借家契約はどんな人に向いている？
- 数年後に引っ越す予定が決まっている人
- 家賃をできるだけ安く抑えたい人
- 一時的に良い立地やハイグレードな物件に住みたい人
- 生活スタイルに変化がある可能性のある人（学生・単身赴任など）
逆に、「長く住み続けたい人」にはあまり向きません。
■ まとめ
定期借家契約は、「期間限定で住む」ことを前提とした賃貸契約です。
不安に思われがちですが、条件次第では借主にも大きなメリットがあります。
“短期でOK”という人には、むしろ狙い目の契約形態と言っていいでしょう。
気になっている物件が定期借家の場合は、
・契約期間
・途中解約の可否
・再契約が可能か
などを必ず確認し、納得したうえで契約することが大切です。
